63年ぶりに日本の誕生石が増える
こんにちは^^
いつもお越しいただきありがとうございます
あっと言う間に今年も残りあと10日となり
嘘でしょ・・?という気持ちになっております
今年は少し抑えめにお仕事をと思っていたこともありますし
体調不良で少しお店を休んだこともありますが
振り返ってみると発送数は減っていないものの(忙しさは変わらない)
売上高的には下がっているので(懐事情は寂しい)
まさに、不景気ってこういうことよな・・・という一年でした ^^;
買い控えがどんな分野でも大きいのでしょうね
日銀の家庭内資産が過去最高額というニュースを見ますと
そうだよなぁと納得もします
自分でも使う方にベクトルが中々向かないですしね・・・
そういう時代背景もあるのでしょうが
すでにニュースでも取り上げられていたのでご存知の方も多いかと思います
全国宝石卸商協同組合がこのたび63年ぶりに日本の誕生石の改訂を行ったという
ニュースが昨日発表されました
あくまで宝石卸商による改訂ではあるので
私が属している日本ジュエリー協会からとかはもちろん何もお知らせもなかったのですが
結構驚きのニュースでもあり納得のニュースでもあり
誕生石結構もう需要が飽和状態になっていますからね
また各お店によって勝手に誕生石を発表しているところも
最近増えつつはあったので改めての発表(改訂)というのは喜ばしいところではあるのかな
とも思います
宝石卸商のコメントは以下
「国内において様々な誕生石リストが混在しており消費者が混乱するため
業界として誕生石を統一することを第一に考えました」
とのことです
これで日本の誕生石は全29石となりました
追加されていない月もありますし、選考基準は正直???なものもありますが
多分、採掘量が多くあまり知名度のない石を追加したのではないかなと思います
(宝石業界が売りたい、知ってほしい石が増えたのかなーという印象)
今までの日本の誕生石はアメリカの誕生石を参考に定められていたのですが
追加された石だけ太字にしますね
1月 ガーネット
2月 アメジスト クリソベリル・キャッツアイ
3月 アクアマリン 珊瑚 ブラッドストーン アイオライト
4月 ダイヤモンド モルガナイト
5月 エメラルド 翡翠
6月 真珠 ムーンストーン アレキサンドライト
7月 ルビー スフェーン
8月 ペリドット サードオニキス スピネル
9月 サファイア クンツァイト
10月 オパール トルマリン
11月 トパーズ シトリン
12月 ターコイズ ラピスラズリ ジルコン タンザナイト
正直なところを言うと・・・
追加されたのはやっぱり「宝石」として出回っているものが多い印象で
天然石市場ではあまり回ってこないものが多いかなと思いますので
ちょっと微妙感は半端ないです
マニアックなところ行ったなぁと思いました 汗
タンザナイトは逆に設定されてなかったんかい
っていう突っ込みはありますが
(タンザナイトはアメリカにあるGIA機関が12月誕生石に定めています)
国によって誕生石って微妙に色々と違うのですよね
それは国によって嗜好も違うということもあります
アメリカが一番最初に誕生石を定めたのですが1912年に定められています
日本は1958年にアメリカのものを基準に定められていますが
実は国によって微妙な差があります
以下月別に書いてみました
1月ガーネット2月アメジストというのは全世界共通で同じです
なので2月にクリソベリルキャッツアイを追加した日本は結構珍しいと言えます
3月の珊瑚は日本特有
珍しいと言えばフランスでは3月の誕生石はルビーになります
カナダはアクアマリンだけですが
ブラッドストーンは昔からアメリカやオーストラリア、イギリスでは誕生石でした
4月のダイヤモンドも全世界共通ですが
水晶が好きなイギリスではクリスタルも4月誕生石
(日本でも水晶は4月としているお店が多い気がします)
オーストラリアではジルコンも4月誕生石
さらにフランスではサファイアも4月誕生石です
5月のエメラルドも全世界共通
翡翠は日本特有です
イギリスではクリソプレーズも5月誕生石になっておりますし
オーストラリアではトルマリンも5月に入ります
6月はフランスとカナダを除き共通で真珠とムーンストーンが誕生石になります
フランスはホワイトカルセドニーが6月誕生石
カナダはムーンストーンではなくカメオと真珠が誕生石です
7月はアメリカがルビーとアレキサンドライト
今回日本がアレキサンドライトを追加したのでアメリカと同じ誕生石になりました
イギリスとオーストラリアはルビーとカーネリアン
カナダはルビーのみでフランスは3月ルビーですので7月はカーネリアンのみです
8月はフランスを除き共通でペリドットとサードニクスが誕生石
フランスではサードニクスのみが誕生石となります
9月はかなり面白いことになっておりますが
アメリカとカナダはサファイアのみ
今回日本ではなぜかクンツァイトが追加されましたが
フランスでは9月はペリドット、そしてオーストラリアとイギリスでは
サファイアとラピスラズリが誕生石になっています^^;
10月はフランスを除きすべての国でオパールが採用されていますが
日本とアメリカはトルマリンも誕生石
イギリスとオーストラリアはオパールのみ(イギリスとオーストラリアが
同じ傾向にあるのはやはり植民地時代の影響があるからかなとも感じます)
カナダはオパールと虎目石
そして独自性を尊重するフランスは10月誕生石は真珠とアクアマリンです
11月全世界共通でトパーズが誕生石になります
アメリカと日本のみトパーズだけではなくシトリンも誕生石になっています
12月は各国異なってきます
アメリカ→タンザナイト ジルコン ターコイズ
日本→ターコイズ ラピスラズリ そして タンザナイトとジルコンが追加
イギリスとオーストラリアは ターコイズのみ
カナダ→オニキスとジルコン
フランス→ターコイズとマラカイト
というように・・・
皆さまの頭には今「誕生石って・・・」という言葉が浮かんでいることと
思いますが^^;
本当に色々違うんですよね
昔から言い伝えて伝わってきたものもあるとは思いますが
勿論新しく発見された石も出てくるわけですから(タンザナイトはその代表)
国によっても異なってくるんだと思います
業界のやりたい放題やんーーー
と思われるかもしれませんが
正直宝石というのはそういう「業界」主導のものがほとんどです
デビアスが作り出した結婚指輪=ダイヤモンドとかスイート10ダイヤモンドとか諸々
(昔イギリスでは結婚指輪はルビーだった時代もありますが
ダイヤモンドが正直採れすぎているので売るためにダイヤモンドを婚約・結婚指輪に
ということでデビアスが広告を開始し定着しました
タンザナイトブームを作ったのはティファニーですしね)
あと今はあまり宝石が売れない時代にもなってきていると思います
お金持ち以外の方は不要という感じで
アクセサリーは買うけど宝石は買わない人が増えてきていると思うので
こういったやり方に批判がある方もいらっしゃるかもしれませんが
業界大変なんだなぁという温かい目で応援してあげてください^^;
定着するかはわかりませんけれども
というわけで
今回は誕生石についてのお知らせを少し詳しく書かせていただきました
現在、駆け込みでクリスマスプレゼントのご購入山場になってきています
がんばります
皆さまも寒い日が続いておりますのでどうぞご自愛くださいね
Silvia de atelier
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